クラシック ダブルトゥールビヨン « ケ・ド・ロルロージュ » 5345 | スウォッチ グループ ジャパン株式会社|THE SWATCH GROUP (JAPAN) KK
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August 14, 2024
クラシック ダブルトゥールビヨン « ケ・ド・ロルロージュ » 5345
新しい解釈が施されたこのダブルトゥールビヨンは、マニュファクチュールが有する専門職人の技術にオマージュを捧げています。
直径46mm、厚さ16.8mmのローズゴールド製ケースに収納されたムーブメント588N2および、 その740個のパーツがその複雑さを物語っています。この傑作はその独創的な機構で見る者を魅了します。時計の文字盤側からは、時間表示に不可欠な2つのトゥールビヨンの複雑な動きが見られます。2つのトゥールビヨンのバーは中央の地板に固定されており、極めて複雑な機構により12時間で1回転します。設計者たちは、それをブランドの特徴的なスタイルを示すブレゲ針の時針に変えて、もう一つの機能を持たせています。 2つのトゥールビヨンは独立しており、それそれが1分間で1回転します。そのどちらも専用の香箱からエネルギーが供給される独自の輪列を備えており、2つの機構は時計の歩度を調整し、3つ目の輪列を介して機構全体の回転を司る中央の差動装置に連結されています。
またサファイヤ文字盤も見事なスペクタクルを演出します。ブルー仕上げのローマ数字と分目盛りがエングレービングされ、まるでチャプターリングが機構の上に浮いているような印象を与えます。ケースバンド内側にはローマ数字の12のインデックスが刻まれ、そのインデックスにはブラックラッカー仕上げが施されており、チャプターリングの数字の影を描き出しています。
このタイムピースには「Breguet」の文字が刻印されたミッドナイトブルーのラバーストラップが採用されています。
優れたノウハウ
手首を彩る芸術品と呼ぶにふさわしいこの卓越したタイムピースは、数々のメティエダールが駆使されています。
ギヨシェ彫り
マニュファクチュールはギヨシェ彫りのアトリエにおいて、このタイムピースのためにまったく新しいギヨシェ彫りである、規則的な音波を想起させる放射状のフランケを新たに創り出しました。この装飾は回転するローズゴールド製の地板および、地板の下にあしらわれたゴールド製のブリッジに施されています。ブレゲは30台近いギヨシェ彫り旋盤を駆使して、メゾンのシグネチャーであるギヨシェ彫りの技を継承しています。新しいギヨシェ彫り旋盤がマニュファクチュールで製造されている一方で、 18世紀まで遡る一部の古い旋盤は、世界中を巡って個人や企業から購入したものです。そのすべてがブランドの専門の機械技師によって修理され、アトリエで再び使用されています。したがって各ギヨシェ彫り旋盤は独自の特徴を備えており、ストレートやサークルといった異なるタイプの装飾を実現することができます。トレーニングを受けたギヨシェ彫り職人は豊富な種類の幾何学模様を表現することができます。ブレゲでは、文字盤、ケース、ローター、地板、ブリッジなど、ほぼすべてのタイムピースにギヨシェ彫りが施されています。
文字盤では、トゥールビヨン キャリッジのミラーポリッシュ仕上げ、分目盛りのサンバースト仕上げ、差動装置のブリッジのスネイル模様仕上げ、輪列と香箱のサーキュラー仕上げ、回転する地板の裏側のペルラージュ装飾など、他の装飾も眺めることができます。
エングレービング
ムーブメントの裏側のエングレービングには100時間以上もの時間費やしており、そのディテールの仕上がりはブレゲブランドが産声を上げた街へといざないます。 マニュファクチュールの職人の手作業によりエングレービングされたこのデッサンは、パリのケ・ド・ロルロージュ39番<39 Quai de l’Horloge>に位置したアブラアン - ルイ・ブレゲ アトリエを空から見たものです。ゴールド製の地板では異なる技術を駆使して遠近法を生み出しており、とりわけ素材を掘り下げるローレリーフ技法が用いられています。けがき針によってアスファルトに細いラインを描き、ブラックとホワイトロジウムを使用してグレーのコントラストを浮かび上がらせています。これはブリッジをコーティングするのに用いられるガルバニック処理でも見られるカラーです。
ブレゲのエングレービング職人たちは、あらゆる職人技に不可欠な個人の特徴を保ちながら、ブランドの芸術的な美を尊重する並外れた能力を獲得しています。エングレービング、レリーフ・エングレービング、インタリオ・エングレービングが最もよく使われる方法です。
面取り
ブレゲでは、たとえ目に見えなくても、ムーブメントの微細な部分のすべてが面取りおよび研磨されており、新作ダブルトゥールビヨンも例外ではありません。
多数の戻り角と出角が手作業で仕上げられています。高級時計の卓越性の証であり、このタイムピースで100時間以上の作業を要するこの技法はピュアで個性的な美を演出します。まさに高級時計製造の真骨頂ともいえるこの方法は、ピュアで独特な美的仕上げを実現し、現在のところ機械が追随できない精度を示してます。
ブレゲの「B」を連想させる香箱のブリッジもラウンドサテン仕上げが施されています。職人たちは手作業によってさまざまなパーツに数々の技術を駆使して見事に仕上げており、ポリッシュ仕上げのエッジ、側面のサテン仕上げ、ヘアライン仕上げ、ラウンドポリッシュ仕上げなど、ムーブメントのほぼ全体で目にすることができます。
面取りはブレゲが芸術の域にまで高めた複雑な工程です。高度な器用さが求められるこの技術は、さまざまなパーツの鋭いエッジをヤスリで削ぎ落とし、光の反射を生み出してその周囲を際立たせます。
ポリッシングはねじれやファセットのない均一な輝きが求められます。最後に戻り角は、ふたつの斜面の接点で形成された、一本のきれいなラインでなければなりません。この極めて特別な職人技の研修機関がほぼ姿を消したなかで、ブレゲは自社で未来の面取り職人の養成に取り組みながらこの技術を継承しています。
職人たちは、ヤスリ、ゴートスキン、異なる種類のウッドスティックなど、さまざまな工具を駆使しています。ウッドスティックはすべて、熟練の面取り職人によりパーツに合わせて調整されています。
ブレゲにとって、時計のメティエダールの大半を継承することはとても重要なのです。250年も前、アブラアン-ルイ・ブレゲは現代の時計製造の創始者でした。スウォッチグループによるブレゲ社の買収時、ニコラス G. ハイエックは、そもそも忘れ去られていたギヨシェ彫りを前面に打ち出していました。今日、メゾンは時計製造業で最大級のギヨシェ彫りアトリエを有しています。また、一部のメティエダールについては学校が存在しないため、ブレゲは自社で職人を養成しています。この継承は未来の時計製造を永続させるために不可欠なものです。
ブレゲでは、ジュウ渓谷のマニュファクチュールでムーブメント一式を製造しています。そもそもブランドのハイコンプリケーションアトリエには、トゥールビヨン、イクエーション・オブ・タイム、ミニッツリピーターなど、豊かな経験が求められるキャリバーの製作に特化した職人がいますが、さらにブレゲはアンティークウォッチの修復アトリエも有しており、そこで職人たちは過去の技術をマスターしています。この卓越性の欲求は、お客様およびブレゲが描く歴史を尊重する意志をそのまま反映しています。
1801年、アブラアン-ルイ・ブレゲが重力による影響を相殺して高い精度をもたらすトゥールビヨンを搭載した懐中時計を発表しました。今日、この機構は時計の精度に役立つものではなくなりましたが、今も変わらず人々を魅了しています。それは時計の圧倒的な美の為せる業であり、この事実の裏には技術的なものと同時に魅惑的なものがあります。トゥールビヨンの動きは心臓の鼓動に似ています。それに加え、タイムピースは欲求を掻き立てるオブジェなのです。私たちの目標は、人々を魅了して夢を与え続けるという、素晴らしいチャレンジなのです。
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